環境特集 エコなお話 辻信一さん

環境問題に熱心に取り組む方たちのエコなお話から、私たちにもできることを考えてみよう。
では、環境のために具体的に何をしたらよいか教えて下さい。
環境のためにできるアクションはたくさんあるけど、僕が今一番言いたいのは「心のアクション」。ちょっと立ち止まって、「幸せって、なんだっけ」という問いを自分に向けてほしいんです。
僕たちは今までどういう豊かさを求めてきたのか? その末に僕たちだけじゃなく、あらゆる生き物が、地球が大きな不幸せを抱え込んでしまった。だから、もう1度「幸せって、何だっけ」と問うことが必要なんです。
本当に大切なものは何か、一人ひとりが価値観を根本的に見直し、優先順位をつけ直すこと。それさえできれば、問題の半分は解決です。

「豊かであることが幸せだ」という今までの価値観を、すぐに変えるのは難しそうだなと思いますが…
直感を大事にすれば大丈夫! 楽しい、美しい、安らか、おいしいというような、基本的な快楽に忠実に生きれば、だいたいはエコに繋がるんですよ。これが僕のスロー快楽主義。
より多く、より早く、より大きくといった足し算の暮らしに「待った」をかけてみる。そして、引き算をしてみる。モノを引き算したら、狭いと思っていた部屋が案外広かったとか。そんなにお金もかけなくとも、家族や友人との助け合いさえあれば、自分が心地いいと思うエコな暮らしは実現できる、と多くの人が気づき始めています。
複雑な環境学の理論や、最新のハイテク技術より、実は自分の中にある感覚が一番頼りになる。新しい文化を創るのはあなた自身です。

文化人類学者、環境運動家。明治学院大学国際学部教授。「100万人のキャンドルナイト」呼びかけ人代表。NGOナマケモノ倶楽部の世話人。「スロ−ライフ」や「GNH(国民総幸福)」を提唱しながら、生態系保全、環境共生型ライフスタイルへの転換、環境や社会にいいことをするスロービジネスの三分野で活動を展開中。著書に、最新刊『幸せって、なんだっけ~「豊かさ」という幻想を超えて』(ソフトバンク新書)など。
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